動詞の語尾を除いた残りの部分の最後の音節(語根音節)の母音を語根母音といいます。スペイン語の動詞の中には、語尾だけでなく、この語根母音が同時に変化するもの(語根母音変化動詞)がありますが、一定のルールに基づくのであまり神経質にならずに学んでいきましょう。
言葉で語根母音の変化と言ってもピンとこないかもしれませんので、pensar「考える、思う」という動詞を例にとって見ていきます。 pensar を母音がある個所を音節で分解すると、
pen – sar と分けることができます。-sar が語尾となり、pen- が語根音節と呼ばれる個所です。そして、その母音 “e” が語根母音です。仮にpensarという動詞が普通の規則活用をしたらどのようになるか、pen- の個所を注意して下記の表を見てください。
仮にpensarが規則活用した場合※赤字がアクセントがつく個所
次に上記の表のアクセントのついた語根母音 “e” を “ie” に変化させる正しい形で活用形を見てみましょう。
e → ie型動詞
pensar 「考える」の現在形※赤字が変化した語根母音
上の表と見比べてください。気づいたでしょうか?
1、語根母音(ここでは “e” )にアクセントがかかる時、e → ie と変化する。
2、語根母音にアクセントがつかない nostros, vosortos は変化しない。
あとはすべて普通の規則活用と同じです。便宜上、e → ie型動詞と呼びますが、pensar以外にも数多くのe → ie型動詞があります。参考までに下記に掲載しておきます。
e → ie型動詞
pensar 「考える」, empezar 「始める、始まる」, cerrar 「閉める、閉じる」,
recomendar 「推薦する」, perder 「失う、負ける」, entender 「理解する」,
querer 「欲する、―したい」, sentir 「感じる、残念に思う」
次に語根母音が o → ue、e → i に変化するタイプの動詞も見ていきます。