Lección 001 スペイン語動詞活用の特徴

英語の動詞活用は原形-過去形-過去分詞形-現在分詞形の4種類ですね。例えばprepareならprepare-prepared-prepared-preparingとなります。動詞活用は基本的に時制を反映するもの、という概念をお持ちでしょう。

スペイン語はその概念を超越してきます。スペイン語の動詞活用は時制にとどまらず人称まで反映するのです。それゆえ主語がなくても文章が成立します。動詞の活用形を見ればわかるので必要ない、というわけですね。主語+動詞を鉄則とする英語では考えられないことでしょう。

英語と同様、スペイン語の人称も1人称2人称3人称と3つに分かれており、それぞれに単複があるので全部で6種類。したがって活用形も1時制あたり6種類となります。例えば英語のprepare「準備する」に相当するスペイン語prepararは次のように活用されます。現在時制です。次項以降で扱われる動詞の活用形も、特に表記のない限り、すべて現在時制のそれであると考えてください。

人称/単複英語スペイン語preparar
1人称/単数Iyopreparo
2人称/単数youpreparas
3人称/単数heél prepara
1人称/複数wenosotros preparamos
2人称/複数you(複数)vosotros preparáis
3人称/複数theyellos preparan

「英語の現在形はprepareとpreparesの2つだけなのに」と文句を言いたくなるかもしれませんが、ここは辛抱です。スペイン語の動詞活用はともかく『習うより慣れよ』

yo preparo・tú preparas・él prepara…とひたすら唱えてください。主格人称代名詞とセットで唱えるのがポイントです。言語というものは語呂が良いようにできていますから、いやでもリズミカルになってしまうはずです。リズムに乗って唱えているうちに、考えなくても口をついて出るようになりますよ。

そしてここで朗報です。動詞ひとつひとつの活用を個別に覚える必要はありません。活用はパターン化されています。しかも基本的には3パターンしかありません。もちろん例外は存在しますが、そういうアウトロー的な動詞でさえやはり一種のパターンに沿って変化するものが大多数です。慣れてくれば、初めて見る動詞なのに活用を唱えることができる、という面白い現象を経験するはず。言語とは偉大なるマンネリズムなのですね。

いくらかハードルが下がったでしょうか。では次項以降で動詞活用の基本3パターンをご紹介しましょう。

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